訪ねた日2019年6月15日(土)
初めて近又の存在を知った時(雑誌で紹介されていたかな)、上記の下駄の写真もありました。
以来、近又というと丸下駄が浮かんできます。
阪急 京都河原町駅から徒歩5分。
京阪祇園四条から徒歩10分。
とっても便利な立地にあります。
何度も前を通ることはあるのですが、来店は一度もなく。
近くて遠い存在。
しかし!
2019年4月よりカウンター席が設けられました。
敷居がすこし低くなったので、さっそく伺ってきました。
近又の基本情報
住所 | 〒604-8044 京都市中京区御幸町四条上ル |
定休日 | 水曜 |
電話 | 075-221-1039 |
kaiseki@kinmata.com |
近又はこんな人におすすめ
・懐石を楽しみたい。
・なごやかに食事を楽しみたい人。
お店の人は皆さん気さくなので、アットホームな雰囲気で過ごせました。
近又のようす
京都はよく変わる所、まったく変わらない所が入り交じる。
海外からの観光客も増え、お店の淘汰が激しくなっています。
河原町通りや四条通りは、全国どこにでもあるお店が増え、京都らしさが少なくなり残念です。
近又はまったく変わらない所。
建物は明治20年代のもので、国の登録有形文化財にもなっています。
力が入りすぎ、予約の30分も前に来店。
快く席へ案内して下さり、他のお客さんも居なかったので、庭も拝見しました。
お昼でしたが、雲り空のため、あかりが灯っています。
カウンターは9席。
照明は明るすぎず、落ち着いた雰囲気です。
カウンターの奥に鉄板もあり、夜にはお肉も提供されます。
店内には新しい木の香。
近又のお料理
お昼の懐石カウンター席(6,000円税サ込)を頂きました。
胡麻豆腐・・・自家製。美味しく頂けるのが、できあがりより12時間後とのことで逆算して作られています。なんて細やか。
鱧・・・今までにない肉厚なものでした。
肉にみたてた大徳寺麩、万願寺唐辛子、茄子田楽、
蛸小倉煮・・・小豆と一緒に煮込んだものです。とても柔らかい。
鴨ロース、枝豆、
ほおずきの中は白卵松風
松風焼き・・・肉のすり身やひき肉に卵などのつなぎと調味料を混ぜて型に入れ、和菓子の「松風」のように上になる面にけしの実やごまなどを散らし、天火などで焼いた料理。普通、鶏ひき肉で作り、おせちにも用いる。◇「松風」と略す。鶏のものは「鳥松風」ともいう。 出典:コトバンク
白卵?
初めて聞きました。
お店の人いわく、お米だけを食べて育った鶏の卵。
黄味まで白いそうです。
味はとってもあっさりしているので、他の食材の邪魔をせず、ケシの風味も楽しめます。
豌豆のしんじょ・・・海老の存在感大きく、ゴロっと入っていて、海老好きにはたまらない。
蓮芋・・・はじめ鮮やかな緑色のズイキだなと思いました。シャキシャキとした食感であっさり。
冬子椎茸・・・冬子椎茸がよい仕事をしているからでしょうか。お出汁が美味しい。
蓮芋・・・サトイモ科の多年草。全体はサトイモに似て、塊根は小さくて食用にならないが、長い葉柄は食用。暖地で栽培される。しろいも。
出典:コトバンク
冬子・・・干ししいたけの一種。初冬から二月ごろまでの低温・低湿下で発生させる。笠が半球形で、縁が裏側に巻き込んでいて肉厚のもの。
出典:コトバンク
湯葉・・・見た目は豆腐のよう。もちろん味は湯葉でした。
縞鯵・・・脂がのっていて美味しかったです。細かく包丁も入れてあり、丁寧なお仕事が感じられます。
賀茂茄子、揚粟麩、獅子唐の上にたっぷりの大根おろし、生姜、花鰹。
子供の頃は茄子は好きではありませんでした。
年のせいか、茄子の特に炊いたものを美味しく感じる今日この頃。
粟麩・・・生麩(なまふ)に粟をまぜて黄色に蒸し上げたもの。
出典:コトバンク
粟をこのように食べるのは新鮮でした。味が絡めやすく、あますことなく炊合を堪能。
焼物は鱸、だし巻き。
鱸・・・つけ焼きされた鱸。お刺身でよく食べますが、焼くのもいいですね。
調度よい味つけで、ごはんがすすむ。
香物は漬物、ちりめん山椒、椎茸昆布。
ちりめん山椒・・・ちりめんじゃこは、あえて小さいサイズにするこだわりの一品。
目の前で八代目主人が点てた抹茶。
水物は州浜か青紫蘇シャーベットを選びます。
どちらも自家製。
私はシャーベットに。
梅雨時のジトジトを吹き飛ばすような爽やかさが口に広がります。
お連れさんは州浜に。
うぐいす粉ときな粉の2種類。
少し頂きました。
昔ながらの素朴な味で抹茶にピッタリ。
州浜・・・棹物菓子の一。きな粉・白砂糖・水飴などを練って棒状にしたもので、切り口が州浜形になることからいう。豆飴(まめあめ)。また、素甘(すあま)のこと。 出典:コトバンク
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美食俱楽部 部員 近又の感想
建物の雰囲気に圧倒されます。
しかし中に入れば、お店の人達の気配りが素晴らしく、寛いだ贅沢な時間を過ごせました。
カウンター席とお座敷で、それぞれに合った器を使い分けられているそうです。
今度はお座敷を利用してみたい。
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ほな、さいなら。